アメリカの大学受験・・・APテスト

テストネタが続きます。

次なるテストはCollege Boardが主催するAPテスト。

Advanced Placementの略で、一言で言うなら大学レベルの内容のテストです。

 

多くの高校でAPレベルの授業を設けていて、

例えば数学の進んでいる人が自分に合わせた内容の先取りを

高校でできるようになっています。

APテストはこのAPレベルの授業を1年間受けた人が最後に受けるテストで、

年に1回5月に開催されます。

 

テストスコアは1から5までの5段階評価で表され

最高スコアの5と4を取ると

大学に入った時に授業を免除される事があります。

3でもOKな所や、どれも考慮しない大学もありますので、

あまりあてにせず免除になったらラッキーくらいでとらえておくといいです。

 

また大学のアプリケーションにどのAPを取ったか書けるので

良いアピールになります。

 

とある進学塾では

トップ20の難関大学を受けるならAPは7から12個、

セレクティブではない学校でも

主要科目か自分の学びたい分野で1から5個のAP取得を勧めています。

 

パロアルト高校の前校長は

ジュニアとシニアの年に年間2個までしかAPを履修できない

というルールを作ったがために、

勉強する余力のある子も授業に登録できなくなりました。

多く履修しても高校を卒業するまでに4個。

カレッジ受験はシニアがAP試験を受ける前に結果が出てしまうので、

その時点では2個しか取れていない状況です。

 

中には作戦を練ってうまく学校に掛け合い自分だけ多く履修する子が出たり

逆に多く登録したのに学校側から勝手にレベルを落とされたり

ちょっと大変な時期が数年続いたのですが、

校長が変わり、そのルールも変わったために今は少し混乱しています。

 

大学側の判断基準も勉強一辺倒の学生を回避する事があるので、

APの個数を競うのは良くない考えなのでしょう。

 

一言でAPと言っても内容はかなり難しいようで学生たちは結構忙しいです。

うちの子の学校にAP U.S. History、通称A-PUSHという教科があり

1日に宿題が2〜3時間分も出されます。まさにプッシュされるのです。

怖がってみんな取らないのかと思えば、そんな事はなく、

果敢に挑む子が沢山(我が子を除く)!

この先生のシゴキに合った生徒たちのAPテスト合格率は学校で一番の成績を誇ります。

 

なお、学校に授業がなくても塾やオンラインで学習し、

テストだけを受ける事も可能です。

 

APテストのスコア3以上を3つ以上取るとAP Scholarという賞が与えられます。

またその中で成績優秀者には

オーナーや州レベル、国レベルなどの賞が用意されていて、

いずれもカレッジアプリケーションには有利です。

 

APコースは全部で40種類近くありますが、人気や達成率は色々です。

Environment Science・環境科学はAPなのに簡単という前評判ですが、

受験者の半分以上が評価3以下で”使えない”結果が出ています。

Spanish・スペイン語やChinese・中国語はほぼ9割が評価3以上。

これはテスト内容というよりもその言葉を話す人が多く

高得点が出やすいという事かしら?

 

一番人気のある科目はEnglish Language and Composition・英語と英作文で

約58万人が受験したのに対し、

最も人気のない科目は

 

Japanese Language and Culture・日本語と文化!!

 

受験者数はたったの2千5百人弱でした。

日本語ピンチ!下の子が受験するまでなくならないでおくれーーー。