アメリカの大学受験・・・熱意の示し方

ベイエリアのほとんどの学校は夏休みです。

高校生達は卒業式も済み、新たな大学生活へ向けての準備に取り掛かる時期。

大学へのDeposit・前金は払っていますが、何万ドルもする授業料の全額はまだです。

という事でウェイトリストに入った大学はまだ可能性があり、

必死で熱意を見せている人はまだいるのです。

 

こちらの受験ではどうしてもその大学に入りたいとか

passion・熱意を見せる事が大事だと言われます。

 

自分を売り込むというのは日本で生まれ育ったらあまり馴染みがなく、

”そんな事をしたら嫌われるんじゃ?””そこまでやるの?”と感じます。

これは個人的な感想ですが、

”嫌われませんし、むしろ好意的に迎え入れられています”。

日本の感覚よりずっと積極的でいいみたいです。

ただ、以前に大学アドミッション(受験担当)の人が、

10通以上の推薦状を送りつけてきた人がいたけど、それは勘弁して下さい。

と言ってもいたので、やりすぎは迷惑ですし、

大学によって好き嫌いは違うと思います。

一律でないのがアメリカの大学受験のややこしい要因の一つですね。

 

さて、具体的にはどんな事をするのかというと

 

◯early decisionやearly actionで申し込む事

これだけで興味があるとのメッセージになりますね。

 

◯カレッジのメーリングリストに申し込む事

大学のウェブサイトに行くと登録できる所が多いです。

アドミッションがやっているものもありますし、

中には専攻科目のカレッジ毎にリストがあったりします。興味のある分野でどうぞ。

この時に子供が受験する際に使うメールアドレスを使う方がいいでしょう。

 

◯インタビューのオファーがあったら受ける事

いくつかの大学からは面接予約を入れて下さいと案内が来ます。

これは大抵オプションなので面接をしてもしなくてもどちらでもいいです。

うちは面接で印象を悪くするからと一度もしませんでした。

オファーがなくても自分から申し込む人もいますし、それも別に当たり前の事です。

 

◯カレッジツアーに参加する事

大学は勝手に行って勝手に観光できますが、

大学のアドミッションが開催するカレッジツアーに参加し、

名簿に名前を残しておく事が推奨されます。

人気大学はツアーが埋まってしまう事がありますが、

ウェイトリストに入れてくれる事もあります。

ツアーのない時期にしか行けない時でも

アドミッションに声をかけるとツアーしてくれる場合もあります。

プリンストン大学のようにものすごい人数が押しかける大学では

合否にこのツアーは一切関係しませんと断り書きがあります。

何万人と受験するので、そんな所まで気にしていないというのは本当かもしれません。

逆に小さなカレッジでは有効だと思います。

ツアーの後にアドミッションオフィスに押しかけて売り込んでいる親子を見ましたが、

親子が去った後、オフィスの人たちはとても喜んでいました。

スポーツの強い子だったからかもしれません。

 

◯カレッジフェアーやインフォメーションのイベントに参加する事

カレッジまで出かけなくても、向こうから学校などに来て説明会を開催してくれます。

この場合も名前などの情報を登録して参加する事になるので、

後々自分の足跡を残す事ができます。

webinar・オンラインセミナーやチャットをしてくれる大学もあります。

 

◯地元のリクルーターに接触する事

大学の卒業生がボランティアで受験生に会って話をしてくれます。

大学によってはウェブサイトに載せていますし、

いなくても問い合わせれば紹介してくれるようです。

会って質問をしたり、自分を売り込んだりして熱意を伝えます。

ちなみにうちの子の親友の親達はハーバードやスタンフォードの卒業生で

このボランティアをやっています。全くお世話になる必要がありませんでしたけど。

 

◯リクルーターにお礼のメールやメモを送る事

ややベタな感じもしますが、

こういう古典的な基本の事が案外重要視される大学も多いのでしょう。

 

◯卒業生のイベントに情報網を張る事

どこで何がどうつながるかわからないので

参加できる事には積極的に参加しろという意味だと思います。

 

◯大学の教授に接触する事

え〜っ?と思いますが、例えば理系で研究した分野があればそこの教授に。

積極的な人は夏休みなどにインターンをして

実験やリサーチに参加させてもらったりしています。

あるいは音楽やダンスなら教授に見てもらって、

そこから受験の際の推薦を取り付けます。

もちろん腕に自信がなければ使えない技です。

 

◯受験の際にoptional essaysを送る事

注)essays=複数形です。

いや〜大学によっては5個とか7個とかエッセイを書かされる訳ですけど、

さらに伝えたい事をもっと書いて読ませるんですね。

何万とエッセイがあるのに迷惑じゃないんですかねぇ?

内容によっては効果的なんでしょう。

 

これらはカレッジカウセリングのオフィスが言っている内容です。

そこまでやるか〜と思いますが、アメリカ的にはオッケーなんでしょう。

 

ここのオフィスが言うには20のカレッジに調査した所、

30%の大学がこうした”熱意”を考慮しているとの回答だったとか。

その大学は

プリンストン、デューク、ノースウェスタン、レハイ、ジョージワシントンだそう。

逆にスタンフォードやアイビーの多くが

テストスコアや課外活動に重点を置くとの回答でした。

 

時には我が子のように一切そういう事をしたがらない子もいますが、

結果から言ってその分テストスコアやGPAが相当高くないと入らなかった気がします。

逆にオーディションに直接行ったり、学校のイベントに参加した所は

とても評価が高く、奨学生やオーナー扱いにしてくれました。

だから経験として意思表示は絶対にした方がいいんだと思っています。

 

もちろんしつこくアピールする為には、

受験生本人の中身がないとダメなのは言うまでもありません。

アピールできるだけの何かを頑張って作りましょう。

 

 

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