アメリカの大学受験・・・カレッジカウンセラー編

多種多様で複雑なアメリカの大学受験、

ぽっと出の日本人には簡単に理解できません。

アメリカ人の親ですら、自分たちののんびりしていた頃とは訳が違うから

複雑でわからないと言っています。

 

そんな人たちの強い味方がカレッジカウンセラーです。

はい、お受験専門のカウンセラーです。

 

大抵どこの学校にも専属のカウンセラーがいます。

しかーし、我が家のような公立校では

一人のカウンセラーが500人とか800人とか担当する事になるので、

個別の相談などしている余裕がありません。

有名私立校ですら、物足りないと言っています。

 

そこで登場するのが、民間のカレッジカウンセリングです。

受験校選びやエッセイ(作文)の書き方はもちろん、

テスト戦略、授業の選択の仕方からオススメのボランティアやサマースクール、

アフタースクールの活動など事細やかにアドバイスしてくれます。

早い人は中学生位から通い始めますが、本番は高校のジュニア(3年目)です。

 

これがまた沢山。

全米チェーン展開する大手から個人まで多種多様。

 

共通しているのは”高い”事。

 

どこの親も必死になってお金を払いますものね。

受験戦争が過熱するにしたがって相場も跳ね上がっています。

 

例えばこの辺りで恐らく最大手のカウンセリング会社の場合、

カウンセラーは経験等に応じてランク分けされ、値段が違います。

まだ相談内容もパッケージによって変わってきます。

 

一番上のランクの人はなかなか予約が取れなくて有名でしたが、

ここ数年の熱狂的な過熱ぶりを反映し、ウェブサイトから彼らの写真をなくしました。

それでも人気は高く、指名して担当してもらうのは大変。

あまり成績が良くないと面接で難癖つけられ?他の人にするように仕向けるそうです。

料金は、毎月の面談とエッセイのフォロー、受験校5〜10校で

3年前は1年1万ドルが相場だと言われていましたが、今はほぼ2万ドルだそうです。

2万ドルで我が子がアイビー校に入れるのならと、親子が殺到しているのです。

今日はちょっと円高かな。本日レートで217万円です。

 

彼らよりも2ランク下の場合、以前は年間5千ドル弱でしたが、今はほぼ1万ドル。

(108万5千円なり。)

カウンセラーは1ヶ月に1時間の面談あるいはスカイプ等の遠隔面談。

エッセイは他の担当者がついて、それをカウンセラーが指導する形です。

メールは自由ですが、なかなか返信が来ません(担当者にもよるのだと思います)。

もちろん安いパッケージもありますが。

 

近年パロアルトに新しいアプローチとして誕生したカウンセラーは

子供達のメンタルに配慮し

ストレスをあまりかけずにグループミーティングをしたり、

メンターをつけて

スタンフォードでアイスクリームを食べたりしながら指導していくというもの。

もちろんカウンセラーと1対1の面談もありますし、

親への指導もついて5ヶ月で一人1万9千ドルだそうです。

円換算で1ヶ月41万2千円。

 

我が家は・・・アイビー校も受けていないので少し気楽に行きました。

確か高校2年目の終わり頃だったと思うのですが、

スタンフォードの学生が在学中に作ったカウンセリング会社があると聞いて、

そこにお願いしました。

当時は激安。

ベテラン家庭教師の1時間分の時給と同じ額で

カウンセラーと2週に1回くらい話ができました。メールは制限がありません。

 

うちは子供にやる気が全然なかったので、

親代わりにあれこれ指示してもらえて助かりました。

私が言っても険悪になるだけでしたから。

 

そこの会社もあれよあれよという間にインベストメント(出資者)が入り急成長。

受験終了までの2年間5千ドルで

子供は週に1回1時間のカウンセラーとの面談、

親とカウンセラーも月に1回の面談。

創業者(社長)への質問も制限なし。エッセイ(当時は無制限)、

さらにリサーチ依頼も無制限というパッケージが始まり分納。

 

始めるやいなや何回もシステムが変わり、

リサーチは何回まで、エッセイは何文字までと制限がつき始め、

新規顧客はかなり高い額を払うシステムに変わって行きました。

 

そうこうしている間に創業者が日常業務から離れ、担当カウンセラーが独立開業!

彼女は1年8千ドル(86万8千円)で

主に理系の一流校を目指す生徒を指導する事務所を立ち上げたのです。

可哀想に理系でも一流校狙いでもない我が子は置いてけぼり。

高校シニアになってからまた新しいカウンセラー探しをする羽目に陥りましたよ。

 

カウンセラーは本当に千差万別で

大学と密に連絡を取っているプロフェッショナルから受験を終えたばかりの学生、

子供の受験を終えたばかりのお母さんなど、色々です。

目標大学や専攻が決まっていて戦略の立てられる人はもちろん必要ないですし、

テスト勉強だけ、あるいはエッセイだけ専門家にお願いする人も沢山。

どこにも何も依頼しないでもしっかりした大学に入る人は入ります。

 

アジア系の受験生が増加している中

(日本はそうでもないですけどね。

インドや中国はすごーく増えてますし、優秀です。)

競争の激しいシリコンバレーで、

ひときわ熱くなっているのがこの大学受験がらみのビジネスだと思います。

 

うちは親がアメリカの大学に何のコネもなく、

何もしてあげられない上に

放っておいてもいい学校に入れるような優秀な子供でもないので

カウンセラーは必須でした。

でも、これで母も少しは要領を得たので、2番目の子の時は頼まないかもしれません。

 

次回はカウンセラーよりもむしろ

普段の成績やテストの点数をあげるための家庭教師に

力を入れていこうと思っています。