Graduation・・・高校卒業式

ついにこの日がやってきました。

Graduation Day・高校卒業です。

これで義務教育が終わるのと、

アメリカではカレッジからは家を出るのが普通なので

本当に巣立ちの日です。

そして子供達のガウンと帽子が気分を盛り上げます。

 

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Cap decoration

卒業式は一家族に10枚のチケットが割り当てられました。

こちらもおじいちゃん、おばあちゃん、親戚、友達、色々と呼んで

自分の子供の名前が呼ばれたら大騒ぎをするので、足りない人たちが続出。

我が家は余った分をあげました。

 

当日は1時間前から”席取っておこうか?”と到着した人からテキストが入るほどの

場所取り合戦。

あきらめて15分前に到着したら、遠い遠い。演壇に立つ人が米粒のようです。

敷地内に大きなスクリーンモニターを設置してくれていましたが、

それすら良く見えず、まるでどこかの野外フェスにでも来たような雰囲気です。

 

会場では卒業生の名前を印刷したプログラムが配られました。

中を開くと、アルファベット順に並んだ名前の横に丸や四角のマークが並んでいます。

驚いた事にこれがAwards・賞の数々。

500名くらいの名前の横に誰が何の賞をもらったかが一目瞭然。

 

賞は全部で5種類。

1. Distinguished Scholar Award

2. First Generation College-Bound Student

3. Golden State Seal Merit

4. Seal of Biliteracy

5. Silver Seal Award

これだけ見てもさっぱり〜?

 

大半の子が2つくらいもらっています。

生徒は500人ほどいますが、4つ並んだのは一人だけ。

ゼロの子もちらほら。

この華々しい日に自分の子がリスト表示されていて、マークが少ないなんて、

遠方から親戚も呼んでるのにちょっと。。。という気分になりませんか?

だから驚きました。

でもこれってアジア系特有のネガティブ思考かもしれませんね。

褒め称える事はドンドンとするこちら流に考えれば、

こんなにAwardが付いてるわ〜とポジティブな風にしかとらえないのかもしれません。

 

中学では式典中にStudent Recognitionという項目が設けられ

頑張った子を表彰する時間があったのですが、

これはカウンセラーが

”リーダーシップ(生徒会)のメンバーは起立”

”音楽を専攻した人は立って”という具合にみんなを立ったり座らせたりして、

誰もが承認されるような工夫がありました。

個人名を呼んで褒め称える事がなかったのです。恐らく新しい流れです。

 

ちなみに小学校の時はいくつか”親切で賞〜”みたいな賞を作って

10名ちょっとに授与しました。これがいわゆるhonor・オーナーというやつです。

 

高校も式典で一人の子にAwardを授与しました。

これは高校シニアの学年代表をやってくれた男の子で、誰もが納得。

 

さて、プログラムに話を戻すと

1はどうやらGPAが3.5以上、(GPAの説明は過去記事をどうぞ)

siliconvalleyway.hatenablog.com

 

2は親が大学を出ていなくて自分が最初の大学進学者

金持ちほど大学進学率が高いアメリカでは

親が高卒以下だと大学へ行くのが困難です。

受験方法もブログでシリーズ化するほど難しい。

だから自分が大学へ行く最初のジェネレーションだと高く評価されます。

 

3はコアサブジェクトと呼ばれる語学や数学などをバランスよく履修した人

 

4は英語以外の語学が堪能な人

 

5はリーダーシップ。中では一番名誉ある賞で、

この賞をもらった人たちは少し前に授与式とパーティーが行われました。

 

1と3の並んだ子が多かった。

 

2は高校が特に力を入れている分野。

みんなのボランティアで”みんなで大学へ行こう”的な活動を沢山しています。

授業料が無料の公立高校としては、まさにその役割を発揮すべきところ。

高校のカウンセラーに受験するテストの種類を相談をしようとしたら、

お金がなくて受けられない生徒がいる中でテストを受けるように勧めるなんて

私にはできないとまで言われたほどです。

その時は愕然としましたが、

こうやってパンフレットにチラホラと第一人者の名前を見ると、

学校も社会的に意味のある役割をしてるなって気分になります。

 

4はカリフォルニア州が定めた賞なのですが、

ラテン系などマイノリティの人たちが取りやすいから

高校も採用したのではないかなぁという気がします。

アジア系にとってもばっちこい!な賞です。

 

ちなみにパロアルトハイスクールからは43名が受賞、

もうひとつのガンハイスクールは何と179名、4倍以上です。

 

ちなみに我が子はフレンチを履修していてAPまで取れたので受賞しました。

さらに日本語でもAPを取ったので2枚証書が来ました。

2枚ゲットしたのは全パロアルトでも33名だけだそうです。

日本人率高し!中国人もね。

 

上に写真を載せましたが、パロアルトハイスクールでは

帽子に自分の進学する大学名などをデコレーションするのが主流です。

 

ガンハイスクールでは受験競争の加熱を危惧して廃止され、

生徒が思い思いのデコレーションをすると聞きました。

たとえば映画関連のメジャーに進むからフィルムのデコレーションをするとか。

 

PALY(パロアルトハイスクールの事)でも大学名以外のデコレーションをする人は

沢山います。写真の左はパックマンですね。なんでかな?

熱帯魚の育て方で何万人もフォロワーを持つユーチューバーの子は

帽子の上に水槽を乗っけてきました。式の最後に空中へ投げられませんね。

本の模型を並べている子もいます。

 

高校生はとにかくもう上手です。このギャラリーを作ったらいいのに。

うちの子も友達のお母さんがアーティストなのでそこへ行って手伝ってもらいました。

駄菓子屋の型抜きのように細かくフェルトを刻んで見事な犬の顔を作りました!

 

そしていよいよ式典が始まります。

長くなったので続きはまた後日アップします。