アメリカの大学受験・・・Senior Slump・シニア スランプ

Senior Slump, Senior Slide, Senioritis

シニア・スランプ、シニア・スライド、シニオリティス、

どれも同じ意味です。

高校シニアの燃え尽き症候群とでも言いましょうか。

 

長い長い大学受験を乗り越えた頃から

モティベーションがなくなりやる気の出なくなる子が出てきます。

 

例えばAP(大学レベル)のクラスをレギュラーに落としたり

今週・来週とそのAP試験の真っ最中なのですが、受けるのをやめてしまったり

宿題をやらなくなったり、朝起きられなくなったり、

下手したら授業そのものを忘れてしまったり。

 

重症な子になると学校に来なくなります。

これは危険です。卒業できなければカレッジへは行けません。

 

合格通知をもらった後に専攻する予定の科目の成績がDに落ち

カレッジから

もう一度SATで一定以上の成績を取らなければ合格を取り消すと言われた人もいます。

 

受験中は終始のんびりしていたうちの子(私は本当に白髪が増えましたよ。。。)

それでも受験が終わった直後はいつまでも寝ていて、朝起きづらくなりました。

授業のスケジュールも半年経った所で一部変わったので

一度は授業を忘れ、遅刻も数回。

1ヶ月以上はそんな感じだったかな。

今では逆に遊ぶ事にハイパーになっていて、それはそれは多忙を極めています。

ちなみに今夜はサンフランシスコまで友達と出かけ

戻ったらそのままお泊まり会です。

 

友人も積極的にガンガン色々とやる子だったのが、目に見えてスローになりました。

この子は超難関大学に合格し、

1年間は自分のやりたい事をやるためにギャップイヤーを取ります。

だからちょうど良かったかも。

 

今日も知り合いのママと話をしていて

改めてシニア・スランプに陥る子が多いと感じました。

無視できない現象だと思ったので、

あえてこのブログの大学受験シリーズに付け加えます。

 

少し鬱の症状に似ているでしょうか?

対策は調べてみましたが、

長期で物を考えろとか、睡眠を取れとか、ダラダラするなとか、

色々出てはきますが、どうもこれはというものが見つかりません。

Urban dictionaryによると一番の薬は”卒業”だそうで。。。

 

パロアルト・ハイスクールにはウェルネスセンターという駆け込み寺がありますし、

スクールカウンセラーも相談に乗ってくれます。

ウェルネスセンターにはヒーリングになるような物、

ゲームやリラックスできるソファーなど色々置いてありますし、

ハーブティーやお菓子なども出してくれます。親たちも色々寄付しています。

セラピードッグが来たり、ヨガもやりますよ。

居心地がいいので、うちの子はウェルネスセンターの常連です。

 

先日もブログに書きましたが、

高校はこの時期のシニアだけ、楽しむようなメニューが目白押しです。

なにせジュニアは今テストざんまいで大変な時期ですからね。

 

先日のノーパンツデーは、女の子たちがお父さんのYシャツ1枚で登校。

(もちろん下に短パン等は履いていました。

全員かどうかは知らないけど、ママはこれでひと安心!)

彼氏のパジャマみたいな雰囲気で写真はみんな可愛かったです。

 

今日はSSS (Scooters, Skates & Slacks Day)・

キックスクーター、スケート&スラックスの日。

Best fancy・最もファンシーな金曜日の服を着て、

Rolly gear・ローリーギア(スケートなど)に乗る日。

うちの子はベルベットのジャケットにスラックス、

フリフリのインナーだけどへそ出てるぞ〜状態で、

ディズニープリンセスのキックスクーターに乗って行きました。

それこそ幼稚園の時に買った奴。よくあるRazorのは盗まれたので。

 

もともとパーティー好きの高校ですが、

今躍起になって楽しむ事を詰め込んでいるのは

シニアスランプから救い出したい思いもあるのですね。

 

大学受験は合格通知をもらったらそれで終わりではないのです。

最後まで高校の成績は大学に送り続けます。

数年前にパーティーでドラッグをやってしまい逮捕された子が出て

合格は取り消されました。

 

受験が長かっただけに、あとから来るスランプも予想以上に大きいものです。

 

高校シニアの多くは車も運転できて自分たちだけで行動するし、

親の手はだいぶかからなくなりますが、

監視の目だけはしっかりとキープしておかないと不安な時期でもあります。

子供達には、高校生活を最後まで健全に過ごしてもらいたいです。

 

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