PSATテスト

10月10日は全米でテストの日でした。

昔の日本では10月10日と言えば、晴れの特異日で体育の日ですけど、

今は月曜日に移動してるんですね。

 

 全米の高校生およそ160万人が一斉に受けたのは

PSAT, Preliminary SATというテスト。

SATというのは大学受験用に多くの学生が受けるテストで

全部で4時間くらいかかるものなのですが、

PSATはその半分の所要時間。SATの練習版と言った感じです。

多くの高校2年生・3年生が参加します。

 

パロアルト・ハイスクールは去年までは生徒の負担を減らすために

高2での参加を取りやめていましたが、今年から校長が代わり、

2年と3年両学年が参加する方式に戻りました。

日本の学校のように中間や期末テストがないので、

うちの子はテスト慣れしていません。

以前、カリフォルニア州レベルのテストは大半の子が受けないという話も

ブログに載せた事がありました。

個人的には大掛かりなテストの機会はもっとあってもいいと思います。

 

さて、このPSAT。

多くの親たちはあまり気にしていないのですが、実はちょっと大事なテストです。

ここのトップ6%くらいに入ると、

学校や企業、全米レベルの団体から認定を受けたり、奨学金がもらえたり、

さらに上のレベルにチャレンジする機会が与えられます。

 

まずrecognition・認定をもらえるのが大体5万人。

ほぼ1年後の9月に発表があります。

 

そのうち上位1万6千人がセミファイナリストと呼ばれ、

さらにエッセイなどを提出してファイナルラウンドへ挑戦できます。

 

セミファイナリストに入らなかった3万4千人はCommended Studentsと呼ばれ、

学校から認定証をもらいます。

 

ファイナリストは1万5千人。発表は2月です。

奨学金は一人2千5百ドル。

 

さらに番外編でファイナリストにもれた人の中から千百人に

企業からの奨学金が出ます。

 

これだけ大掛かりなテストにしては奨学金が少ない気もしますが、

お金以外の大きな効果があります。

大学受験に絶対有利!

セミファイナリストでも例年、錚々たるカレッジから合格通知が来ています。

こちらでは大学側から積極的に生徒へのアプローチがあります。青田買い!

セミファイナリストは引く手あまたに違いありません。

 

PSATは全米レベルの奨学金イベントとしては

最も大きく、信用のおかれている物なのです。

ま、9割以上はただのテストで終わる訳ですけど。

 

このセミファイナリストは州ごとに選出されるため、

住んでいる場所によって基準になる点数に不公平が生じます。

平たく言うと、ニューヨークやカリフォルニアは基準点が高く、田舎は低い。

カリフォルニアでは選出されない子も、

もしアラバマに住んでいたらセミファイナリストになれたりするのです。

このために引っ越す人がいるとかいないとか。

 

昨年のセミファイナリストの名前が公表されたのでちょっと見てみました。

パロアルトは多い!

ガンハイスクールからは20数名、

パロアルトハイスクールは30名ちょっと輩出されました。

生徒数はどちらも2千人弱です。

例えばお隣りのメンローアサートンハイスクールは

生徒が2千3百人近くいるのに輩出者は7名です。

 

その他、このエリアで有名な高校を探すと

私立のハーカースクールが40名ちょっと。生徒数は2千5百人弱。

クパティーノのモンタビスタハイスクール、

フリーモントのミッションサンノゼ高校は50名以上。

どちらも生徒数は2千人を超える公立校です。

 

有名校をもってしても輩出率は数パーセントの狭き門。

だからこそ意味のあるメリットなのですね。

 

 

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