猫をアメリカへ連れてくる・・・実体験・当日編

さてさて、猫との旅の準備を長々と書いてきましたが、ここからは飛行機に乗る当日の実体験です。

 

まずは、電話で直前に動物オッケーを確認したタクシー。 

来てくれたタクシー運転手さんはご自身も猫オーナーでした。安心!

猫は道中、足元でほぼずっと鳴いていましたが、理解してくれました。

さらに、検疫に一番近い場所で車を止め、大荷物をキャリーに積んでくれました。感謝!

猫のトイレやら部屋に設置するケージやら日本食を詰め込んだスーツケースやら

国際線預け入れ荷物の許容分マックスで持ち込んだのでした。

唯一、残念なのが降りた場所の階数を運転手さんが勘違いしていた事。

出発ロビーが何階かなんて私も自分で調べず信じてしまいました。

 

検疫事務所の場所がわかりづらい。

この情報はあらかじめ把握していましたが。。。。。

地図も事前に目にしています。職員用エレベーターを使うのです。

 

途中、ロビーで立ち話していた職員さんに

検疫事務所へ行くエレベーターの場所を聞いたら

一人は近くまで案内してくれました。

が、ドアに鍵が。。。階が違ったそうです。

運良くJAL職員の部屋の前だったので

今度は職員がシフトを業務をやりくりして案内してくれる事に。

なんて日本の航空会社職員は優しいのでしょう!

 

が、この後、彼女と一緒にウロウロさまよう事になるのです。

まずは一般人も入れる階に上がり、職員用エレベーターへ。

そこから別のエレベーターを目指すのですが、

最初は行き過ぎて、引き返し、

途中で私の荷物が大きすぎてエレベーターに乗れず。。。。。

十分余裕を持って空港へ到着したのに、検疫にはすっかり遅刻。

エレベーター前に放置した大荷物はJALの方がカウンターに持って行ってくれました。

猫トイレの箱は、トイレに鎮座した猫様の写真が大きく全面にプリントされている。

しかも黄緑で派手!

ケージの箱はエレベーターに入らないほど、かなりデカイ。しかもガムテープでグルグル巻き。

あんな大きくて重くて不格好な荷物を、若くて美しい女性に運ばせてしまったわ。。。

 

彼女が預かってくれたおかげで荷物は半分に。とても助かりました。

電話では、”最初に荷物は預けられず、検疫の後”と言われていたので、本当に感謝!です。

このシステム、なんとか変えてもらえないでしょうかね?

 

ひっそりと奥まった所にある検疫事務所はガラガラ?

感じの良い検疫官が診断してくれて、書類もすぐに出してくれました。

 

帰り道もまたよく分からずオロオロしていたら、

後から担当者が追いかけてきて、自分たちで保存する分の書類も私に渡してしまったと。

彼が来なかったら、再び荷物をかかえて空港ビル内を彷徨っていた事でしょう。

 

さて、続いてはいよいよチェックインです。

その前に静かなスペースを探し、猫に水と食事を与えます。

これから長時間飲まず食わずになるかもしれないから、ここで食べてもらえて一安心。

 

列に並ぶと猫が慌て出しました。他の動物の匂いを察知したのです。

かわいいウサギが3メートルくらいに近づいた時はパニック状態。

プラスチックのケージを一生懸命掘り起こそうとしたり、ドアの金具に噛み付いたり。

大きめの犬もいました。

貨物室ではみんな近くに置かれるのかと思うと、それだけで気の毒です。

 

前述した通り、チェックイン時に獣医からの健康診断証明書を求められました。

カリフォルニア入国には必要のない書類で、日本出国の際に必要との情報も見た事ありませんが、

航空会社の従業員マニュアルには全員必要と書かれているそうです。

だったら動物の予約を入れた顧客には案内すべきだと思うのですが、

何回かかけた電話では一度も触れられていませんし

ウェブにもそんな情報はなかったように思います。

 

私は必要のない旨を英文ウェブサイトを見せて説明、

職員はマニュアルに従わなくてはなりません。

 

成田空港に獣医はいません。検疫官はいますが、健康診断証明書は出せないそうです。

チェックイン直前に行って書類を持って帰れるような距離に動物病院もありません。

 

担当者が獣医さんに連絡を取れないかというので、電話した所

動物病院はその日はお休みで留守番電話。

しょうがないので猫の生後から2回予防接種を打ってくれた動物病院に

チェックインカウンターから電話をし、

至急ファックスで健康診断証明書を送ってくれないかと無茶振りの電話までしました。

予防接種に行ったのはブリーダーさんで私は獣医と面識もありませんし、健診もしてないのでは?

なんて非常識な厚かましい女だと思われた事でしょう。

だけど、猫が飛行機に乗れない!となるとこちらも必死です。

 

そのやり取りの後、担当者が書類は原本でなくてはダメ、

カウンターの別の女性が、決まったフォーマットがあるとのコメント。

頑張って電話したってダメじゃんって話。

 

(動物検疫のウェブから察するに決まったフォーマットはなく、日本語でも大丈夫なようです。

未確認ですが、ここでもガセネタつかまされた気がします。)

 

いずれの担当者も動物搬送には慣れていない様子。

彼らが無線であちこちに問い合わせる中、搭乗時刻はどんどんと迫ります。

私の責任でアメリカ入国の部分はなんとかするから飛行機に乗せてくれと嘆願!

飛行機キャンセルしてまた大荷物で成田までやってくる気力も経済力もないし、

別便で猫だけ送るのも嫌!こっちも必死です。

 

軽く1時間は押し問答しました。

 

担当者は先ほどの検疫官と話をして、

検疫官が”書類はないけど、猫は元気だよ”というメールを送ってくれるとの事。

さらに責任はすべて私にありますという契約書にサインをして、

なんとか乗せてもらえる事になりました。

書類不備で戻ってくる動物はたまにいるそうです。

 

動物検疫のページに健康診断証明書の見本が載っていたのは知っていますが、

これが必要ですとは書かれていません。

必要な国の人が見て、獣医さんに発行してもらうための見本だと思いスルーしてました。

まさか航空会社から必要だと言われるとは。。。ウェブにわかりやすく書いてくれ!

検疫官が猫の検診中に、

僕らの仕事を航空会社は認めてくれなくて、検疫証明書を使ってもらえないんだよ

とボヤいていたのはこういう事なのですね。

  

という事で、飛行機に一番最後に乗り込んだ乗客が私でした。

他のペットと一緒の家族もギリギリまでカウンター付近でペットと過ごしていたようです。

みんな搭乗中は貨物室が心配だったのではないかと思います。

 

フライトは順調!

到着後は一番に降りました!人生で初めて飛行機のドアを開ける所を見ましたよ。

 

入国審査を受けてから荷物のピックアップです。

私、自慢じゃないけど指紋が認証されにくい。

過去に何度もこれでひっかかっているし、アイフォンもなかなか認証してくれません。

今回も最初の指紋チェック機械がダメで、隣のブースで取り直しとかしたので、

ここで時間がかかってしまった(汗)

 

我が家の猫は

飛行機の手荷物がグルグル回る横で、”ミャーミャー”という声を響き渡らせていました。

その声目がけて走ったので、荷物のカルーセルが何番かを確認する必要もなく。。。

 

その後の荷物チェックにつかまりました。猫のトイレなどで大荷物でしたしね。

お向かいには犬を連れている人がつかまっていたので、動物連れはチェックされやすいのかな?

 

まず最初に”ペットフードは?”と聞かれたので、

正直に出たらすぐにあげようと思っていたパウチを差し出しました。

いけないのは知っていましたが、一刻も早く食べ物をあげたかった私。緊張!

 

すると"packed and sealed?"と聞かれ、"yes"と答えたら、

それなら大丈夫と密輸?を許してくれました。

憶測ですが、ペットフレンドリーな場所なので、当面の食事は多めに見てくれるのかもしれません。

長いフライトで食べ物がないのはわかっていますもんね。

 

その後、荷物をスキャンし、不審そうなスーツケースとケージの段ボールを開封されました。

コンビニでまとめ買いした”麦チョコ”があらわになり、大変恥ずかしかったです。

職員は同僚に”このナッツをコーティングしたチョコは美味しいんだ”と談笑していました。

麦チョコです。

あんまりこっちで売っていないのさ〜。

スキャンで、これがキャットフードかと思われたのかな?

  

恥ずかしい思いはしましたが、ここも無事にクリア。

入国書類も、猫はノーチェック!

検疫の書類を出す場所すらありませんでした。

 

サンフランシスコ空港には動物がリカバリーできるスペースもあります。

水などが用意されていて、そこで食事を与えたり、遊んだりできるようですよ。

 

自宅までは30分ほどのドライブなので、私は一目散に帰りました。

氷が好きな猫なので、お迎えの際に氷と食事を持ってきてもらい車中で氷だけ与えました。

 

心配しましたが、猫は元気。

特に異常もなく、苦労して運んだトイレに元気な”うん○”も即してましたよー。

無事にカリフォルニア生活を始めています。

 

うちは諸事情ありJALだったのですが、

動物運搬に慣れていないのか本腰を入れていないのか、よっぽど運ぶ人が少ないのか???

知識の豊富な人に接する事ができませんでした。

電話で質問しても即答できない状態、

ガセネタも出てきて右往左往。

 

彼らの普段の対応がいい事は長年の経験でわかっています。

ただ、会社のマニュアルが不完全なんだと思います。

検疫との連携ももう少しあるといいのに。

 

猫は旅に向きません。 

ペットを”貨物”でという心の負担も私には大きすぎたので、

どうしても飛行機に乗せなくてはいけない人は、

同じキャビンに乗せてくれるアメリカン航空などを考えてみて下さい。

 

ノーチェックのカリフォルニアに連れてくるのにこんなにブログも長くなるとは。 

お猫様に対して、私が過保護すぎるのかもしれませんが、

とにかく疲れた〜。

 

 

今後、ペット輸送を考えている人へ少しでも参考になればと思います。

 

 

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