日米の違い・・・Self-esteemとDeserve

こちらの育児で大切にされているものにself-esteemというものがあります。

辞書で引いたら”自尊心””うぬぼれ”と出てきました。

日本人からしたらそんなにいい響きじゃないですよね。

 

日米で子育てをしていて感じる違いの一つがこの観念なのです。

 

こちらの人はself-esteemが大切な物と考え、エスティームの下がる行為を嫌います。

だからむやみに怒ったり、相手の言ってる事を否定したりしません。

 

子供の算数が間違っていたら、日本だったら赤字でバツをつけるのですが、

黒のマルでチェックをしてもう一度考えさせるのが子供のクラスのやり方でした。

時にはそれが可愛いシールだったり、星マークだったりします。

算数の答えは明らかに一つです。

だから間違いは間違い。”間違ってる”って言っていい所なのですが。

 

先生によっては宿題の答え合わせすらしません。

宿題はやる事自体に意義があるからというのが理由。

(サボっているのではないかとも思ってます。)

こちらで参考書を買うと答えが付いてない事も多いです。

宿題はやらない選択をする人もいるので、やってきたという行為だけで褒められます。答えが間違っていても褒めてもらえるのです。

むしろ、Higher self-esteemのためにおおいに褒めてもらえます。

 

小学校では親がしょっちゅうクラスでボランティアの手伝いをするのですが、

その際に渡された心得メモに

子供のself-esteemをあげるための褒め言葉が沢山羅列されていました。

”Good Job""Amazing work""Awsome""Superb"などなど。

子供を否定せず、褒め言葉をどんどん使ってくれという指示です。

こうやって日本語で書いているとなんだか照れ臭くなるような言葉ですが、

お母さん達は当たり前のように沢山使ってくれて、

うちの子達も目一杯いろんな人から褒めてもらいました。

 

そして小学校・中学校の成績は絶対評価で甘々。

小学校は少しずつ達成度が上がり、最後にはAになるような評価がされていました。

(だから高校になって初めて現実を知り、慌てて勉強させる羽目に陥ったのです。)

 

self-esteemが低くなると自己否定的、消極的になり、

最悪は自殺にも繋がると考えられています。

アジア系は子供を怒るので、それを本気で嫌がって先生に抗議している親もいました。

 

おかげでこちらの人は大抵、自分に自信を持って育ちます。

だから行動力もあるし、性格も明るい。

日本人だったらちょっと臆するような事にも果敢に立ち向かって行きます。

大勢の中でも躊躇する事なく自分の意見を言います。

 

カラオケは歌が下手だからと歌わないという事はなく、

音程を外してでも立派にパフォーマンスしてくれます。

時には本当に自分が音程を外している事に気づいていないツワモノもいます。

それでいいのです。自己満足は大事です。

 

それと同時にdeserveという表現も良く使われます。

価値がある、値する。

一生懸命頑張ったからご褒美にアイスクリーム食べていいよ、”You deserve it!”

といった具合に声をかけてもらえます。

 

自分で I deserve itとも使います。=私にはその価値がある。

日本でそんなセリフを言えるのは少数派。

これもself-esteemが高いからこそ使える表現。

 

傲慢でも自惚れでも、堂々としている事は大事です。ま、程度の問題はありますよ。

 

こうやって今日もまた生意気なガキんちょ・・・

あ、いやいや堂々としたお子様がアメリカでは育っているのです。

 

 

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