Taro San Japanese Noodle Bar・新規開店予定

また新しい日本食屋がオープン予定です!

今度はうどん屋さん。

あと2週間ほどでスタンフォードのショッピングセンター内に開店!

名前がいいですね。”たろうさんヌードルバー”。

場所柄お高いうどんになりそう。

f:id:SiliconValley:20180620025116p:plain

http://www.simon.com/mall/stanford-shopping-center/stores/taro-san-japanese-noodle-bar

 

メンローパークのダウンタウンにも近頃、相次いで2店舗和食屋さんができました。

32 Farlenheit Japanese BistroとKyosho Sushi。

https://www.fahrenheit-32.com

https://www.kyoshosushi.com

 

どちらも経営は日本人ではありませんが、それなりに頑張っています。

32 Farlenheit...はフュージョン寿司、Kyoshoは割と職人気質な寿司を出します。

 

Cupertinoなどの南エリアに比べると

パロアルトの辺りはまだまだアジア系のレストランが少ないので、

日本人経営でなくても醤油系の味が楽しめる店が増えるのは大歓迎!

あとは弁当屋さんが欲しい!RF1さん、カモーン!!

 

【スポット情報】米国:ハワイ島キラウエア火山の噴火に伴う注意喚起(その4)

日本では大きな地震が続いていて心配です。

海外も外務省から以下のメールが来ましたので、そのまま転載します。

 

【ポイント】
●5月3日に噴火したハワイ島キラウエア火山の噴火活動は,現在も同島東南部の立ち入り規制地域で活発な状況が続いています。
●噴火に伴い火山灰やボグ(Vog,火山性スモッグ)が漂流したり,溶岩流出に伴い火山ガスやレイズ(溶岩性煙霧)が発生していますので,噴火活動周辺の大気状況に注意を払ってください。
●ハワイ州政府は,一部立ち入り規制地域を除けば,人々の生活や経済活動は通常どおりであり,ハワイ島への旅行を変更する必要はないとしていますが,渡航を予定されている方は最新情報の入手に努め,安全確保に十分注意を払ってください。

詳細は以下のリンク先をご確認ください。
(PC)==> https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2018C095.html
(携帯)==> http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mblatestspecificspotinfo_2018C095.html


出発前には海外安全ホームページをチェック!
https://www.anzen.mofa.go.jp/



〔お問合わせ先〕
外務省領事サービスセンター(海外安全相談班)
〒100 - 8919
東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:03-3580-3311 内線 2902

アップルパークの続き

アップルパークへ行って来ました・・・の続き。

コイン駐車場じゃないですよ。アップルコンピュータの新社屋です。

 

ドーナッツ型の本社屋はとにかく大きい。

iPhoneでアップルマップを開くとiPodの操作ボタンのような

まん丸な建物が出てきますよ。

敷地は71ヘクタール。

なんだかピンと来ませんが、東京ドームが6個入ると誰かが言ってました。

 

仕事ではなく観光なので、私達が言った場所はビジターセンター。

丸いスペースシップと呼ばれる建物とは道を隔てた敷地の端っこです。

それでも十分にアップルパークの素晴らしさとアップルの底力を感じました。

 

大きなガラスで囲まれた建物を入るとすぐに人だかりが。

iPhoneと同じ素材で作られたキャンパスの模型です。

 

f:id:SiliconValley:20180618084219j:plain

シンプル!

でもなんでそんなにみんな集中してるのかと思ったら

すかさず係員がiPadを手渡してくれました。

そのiPadをかざすと

f:id:SiliconValley:20180618084604j:plain

 

建物の解説が見られる仕組み。セルフガイドツアーです。

どの建物が何とか、天井を上にスライドして詳しく見たりとかなかなか面白い。

 

建物の天井にはびっしりとソーラーパネルが敷かれていて

100%再生可能なエネルギーでまかなうとか。

 

空気の流れもこのiPadで再現していて

驚いた事に、山の向こうの海から吹いてくる冷たい空気

あのサンフランシスコに霧をもたらす寒流の冷たい空気をうまくキャッチ。

逆にカリフォルニアの日差しがもたらす内陸の熱も

うまく利用し有効利用するとのこと。

それで外壁にリング状のでっぱりがあるんですね。

我が家にもこの輪っかをつけてくれないかしら?

 

ビジターセンターの奥はアップルストアとカフェテリア。

アップルパークオリジナル商品も売っていて、爆買い中国人はここにも健在。

地下にトイレ、2階は展望スペースです。

そこへつながる階段も真っ白でまたおしゃれ。

地下は案内版なども最低限のものしかないので壁も真っ白。

トイレから出た後、方向がわからなくなる一人ホワイトアウト状態でした。

 

階段を背景にポートレイトモードで写真を撮ったら、

後ろが真っ白でぼやけてなんだかこれもおしゃれ。

写ってる顔はともかく何かの雑誌の一ページのようです。

 

展望デッキはそれはそれは居心地のいい空間でした。

ウッドデッキに木のテーブルと椅子、

日除けの素材もアップルグレイで端っこが飛行機の翼のような形状。

流体力学とかきっと何か意味があるんですね。

 

あちこちデザインの角を丸くしてあって、ディテールまでこだわりが見られました。

f:id:SiliconValley:20180618090157j:plain

階段の隅っこも丸くしてあって、これはお掃除に便利だわ〜と主婦的感動。

 

外の駐車場の車止めまで端っこが丸いのです。

f:id:SiliconValley:20180618090435j:plain

 

まん丸スペースシップの中もそれはそれは随所にこだわりがあるそうです。

社員の椅子もおしゃれだし、調度品のひとつひとつにこだわりがあるとか、

レストランはグーグル食堂の比じゃないと言っている人がいます。

今度はグーグルがサンノゼに本社屋建築を計画してるので、

こちらも負けじと素敵なプランが出てくるのでしょうね。楽しみです。

アップル自転車が欲しい!

アップルパークへ行って来ました!

最近完成したアップルコンピュータの本社屋です。すごくて感動。

地図で見るとまん丸な形の建物。ふーんって感じなのですが、これがデカイ!

工事中からなんだか威圧感がありました。

もし自分が社員で、円の反対側の人に呼ばれたとしたら・・・

もう遠くて嫌になって帰っちゃいそうな大きさですよ。

 

社員の駐車場からキャンパスまで10分かかるそうです。

という事で、ここでも従業員用のフリー自転車と電動カートが用意されています。

 

この自転車が素晴らしい!

f:id:SiliconValley:20180618064932j:plain

シンプル!!!

アップルグレイと呼ばれるシルバーで統一され、ロゴは除去。

変速機能等もありません。

でもとっても軽くて乗りやすい

強いて言うなら、座席を一番低くしても私の足にはあと20センチくらい必要で

走り出したら止まれない〜。社員は足が長いんですね。

グーグル自転車とは対照的です。

あちらは昔懐かしベネトンカラーで大きなバスケット付き、何より重たい!

(グーグルの自転車についてのブログを書いた後に

この自転車に乗る機会があったのです。けっこう年季も入ってる自転車でした。

この位の方が盗難防止になりそうです。)

 

自転車通学の子供がアップルのキャンパスバイクを気に入って欲しがってました。

こちらの自転車は買うと高くて、平気で一台千ドルとかするのです。

大抵、グレードが上がるにつれて車体は軽くなります。

上の子には結構高いレースタイプを買ったのですが、

2番目の子には安くて重いのしか買い与えてないのですよ。。。すまぬ。

 

シリコンバレーの会社は

キャンパス内に自転車を置いている所がいくつもあるのですが、

どこも大体同じ、オランダの会社に特注しているそうです。

同じのを買ってあげたいけど、ちょっと無理だわ。

娘よ、重たい自転車で体力つけてね〜。

 

 

siliconvalleyway.hatenablog.com

 

 

siliconvalleyway.hatenablog.com

 

 

siliconvalleyway.hatenablog.com

 

アップルパークのお話は後日に続きます。

パロアルトのP.E.・体育

アメリカに引っ越してすぐの学校の説明会で、

初めて見知らぬ親に自分から小声で質問をしたのが、

"What is PE?(PEって何?)"でした。

心臓バクバクな私に対し、その人はクールに"Physical Education"と教えてくれました。

 

そう体育です。

そんな事もわからずに日本からやってきたのです。

 

余談ですが、Back to school nightという大切な学校の説明会も

知らずにすっぽかしてしまい、

親切な保護者達と先生から翌日個別に説明をしてもらったのも私です。

右も左もわからない状態でシリコンバレーに子連れでやってきて、

こちらに来てからは目から鱗の日々。毎日いろんな勉強をさせてもらってます。

 

さて、本題に戻りまして

アメリカの体育は、小学校から体育専門の先生が教えます。

授業料が無料でいつも予算がカットされる公立校では

体育は予算削減の対象になりやすく、授業数が制限されたり、

先生そのものがリストラされて担任の先生が兼任するなどという話をよく耳にします。

 

パロアルトは熱心な保護者からの寄付金で体育の先生のお給料をまかなっているので

小中高ともに体育の授業を受ける事ができます。

 

多くの場合、先生はとってもスポーティーないわゆる体育会系の人ですが、

小学校だけは毛色が違います。

知り合いのお母さん、それもハーバードとスタンフォードを卒業して

文章を書くのが上手なメガネ姿のあまりスポーティーには見えない人が、

突然小学校の体育の先生になったと聞いて驚きました。

小学校のうちはそれほど専門的な知識は必要ではないのでしょう。

 

小学校の体育は遊びの延長で、

運動よりも子供達を飽きさせないような工夫を沢山しています。

例えば、ある日の授業は“宝探し”。

平均台や石にみたてたプラスチックの小さな台などで障害物を作り、

森の中を抜けると宝石箱が置いてあり、中には指輪が入っている。

BGMはインディジョーンズ!運動というよりもゲームですね。

 

クリスマスの頃には

トナカイのカチューシャをした子供達が

お手製のソリにサンタ役の子供をのせてグルグルと校庭を回っていました。

カチューシャをする意味があるのかどうかわからないけど、

子供達が無性にかわいくて、いつまでも眺めていたい光景でした。

 

以前、体育教師はキンダー担当、1〜3年生担当、4・5年生担当と

分かれていたのが、一人の先生が全学年を担当し、

毎年担当学年が子供と一緒に上がっていく方式に変わりました。

つまり子供達はずっと同じ教師から体育を教わる確率が高くなり、

より個性を理解してもらえるようになった訳です。

 

 

中学生になると急に体育が厳しくなり、先生達も体育会系な人たちになります。

7年生はなんと週に4回も授業があり、高校ではもっと運動量が増えます。

フリスビーなど楽しそうな課目もありますが、

マイルラン、長距離走などガチなものが増えてきます。

 

パロアルトの中学は公立でもプールがあり授業もあります。小学校はありません。

アメリカはエリアによってプールのない公立校が山のようにあるので

恵まれていると言えます。

ただ児童数が多すぎるので、日本のように夏は連日プール授業という事ができません。

 

ひところは生徒が増えすぎてプールに入れない児童が出ると先生が話していましたが、

うちの子達は年に数回ですが、プール授業がありました。

授業内容も泳ぎ方を一から懇切丁寧に教えるものではなく、

ジャブジャブ泳がせて、いきなりテストで

規定のタイム以内に泳げなかったら追試というもの。

こちらは家庭にプールがあったりするので、みんな案外泳げる事に驚かされます。

我が家は夏の日本の一時帰国時に日本の学校で泳ぎを仕込んでもらえたので

かろうじてテストはパスできました。

 

日本で言うプール開きはなく、屋外プールでいつでもオンシーズン。

新春の冬にプール授業が回ってくる子供達もいます。

温水プールだけど、相当寒いらしい。

乾布摩擦のように、わざと条件の悪い日に授業をやって体力をつけさせてるのかな?と思うくらい、

あったかい時期にプール授業をした覚えがありません。

 

高校も最初の2年間は90分のPEが週3回必修です。

これが結構きついらしい。

どうやらカリフォルニアのルールでかなりの量の運動をしなくてはならないそうです。

 

内容は

1.チームスポーツ、

2. 水泳・ウォーターゲーム、

3. 個人競技、

4.リズムの分野に渡って色々。

1はサッカーやバレーボール、ラクロスなどの他、フリスビー、インドアホッケー、

フラッグフットボールなど楽しそうなものも見られます。

3ではレスリング、ウェイトトレーニング、ジム(新体操)、

ゴルフやバドミントンも個人競技なんですね。

4はもっぱらダンスです。

必修ではなく選択では

ダンスやヨガ、アスリートのためのボディコンディショニングクラスもあります。

 

PEでは小中高ともに一つの競技を長く続けるのではなく、

次々と新しいスポーツにチャレンジするのがこちらの特徴だと思います。

先日、私はピックルボールというミニテニスのようなゲームを楽しんだのですが、

子供達はずいぶんと前にPEで体験済みでした。

 

PEではありませんが、スポーツ栄養学やキネシオロジー(運動学)、

運動生理学などの授業も希望すれば高校で選択が可能です。

パロアルトハイスクールはスポーツに力を入れていて、

有名なスポーツ選手を例年輩出しています。

今年は70人近い生徒がスポーツ選手としてカレッジと契約し

進学する事が決まっています。これは他校と比べると圧倒的に多いです。

 

 

またうちの子の高校では学校外でスポーツを週に15時間以上やっているなどの人はIndependent Study PEと言って授業が免除されます。

この場合、授業は全く参加する必要はなく、

決められたレポートを定期的に先生に提出すれば成績にAがつきます。

このルールは学校によって違い、全然免除にならない学校もあるようです。

またバレエはアメリカではスポーツではなくアートと見られるために

PEが免除にならない場合があります。

友達の学校は携帯にアプリをダウンロードして

運動量を計測したものを提出すればPEが免除でした・・・が、

室内でダンスをしている子だったのでちっとも運動量が上がらず、

GPSに反応させるためにむやみに散歩に出たりしなくてはならなかったそう。

  

あ、あと体操服もあります。

学校名の入ったTシャツとバスケパンツに油性ペンで読めるように名前を書きます。

なんとなく日本っぽいですね。

 

 

siliconvalleyway.hatenablog.com

 

 

siliconvalleyway.hatenablog.com

 

パロアルトのテストスコア

教育熱心な人が多く集まる事で知られているパロアルトですが、

アメリカは広すぎて一体どのくらいの位置にいるのかというのが

なかなかわかりません。

共通テストという名前のものはいくつか存在するものの、

それすらも受ける学校と受けない学校があり、比較しづらいのが現状です。

 

パロアルトディストリクトではCAASPと呼ばれる共通テストを受けますが、

テストを拒否する事が許されるので全員が受けている訳ではないのです。

その他のテスト準備に忙しいパロアルト高校のジュニア達は

90%以上がそのテストを放棄します。

 

以前は小学校の先生が一部の英語が弱い子供達(ELDクラス)と親を呼んで、

テストの日はどこかへ遊びに行くように指示した事もありました。

学校の平均点数を下げたくなかったからです。

(この指示は筋違いで、アジア系が増えた最近ではELDクラスの子の平均点の方が

通常の子供達の平均点よりも高いという現象が起きています。

数学だけではなく英語の点数も良かったりするのですよ。ELDクラスなのに。

つまり会話はダメだけど読み書きはできるのです。

・・・うんうん、日本人ならよくわかりますね。)

 

そんな昨今、一番学力を比べるのに適していると思われるのが、

SATとACTテストの点数です。

これは大学入試に必要となるテストなので

全米の高校生ジュニアやシニアがどちらかあるいは二つを2〜3回は受けています。

パロアルト公立校の大学進学率は10割近いので、CAASPよりも受験率が高いです。

 

その平均点数がどのくらいなのかまとめた資料に遭遇したので

ここに紹介しておきます。

パロアルトがアメリカの中でどのくらいの位置にいるのかがわかります。

 

PAUSDはPalo Alto Unified School Districtの略、パロアルトの学校区、教育区です。

f:id:SiliconValley:20180611131428j:plain

一番上の図は過去5年分のSATテストスコアをまとめたもの。

カリフォルニアの平均が500点前後なのに対し、パロアルトは650点前後、

特に赤い線の数学のスコアが飛び抜けて高いのがわかります。

 

2番目の図はカリフォルニア州平均、全米平均とパロアルトの平均を比べたもの。

科目は英語のリーディング(読解)と数学。

パロアルトの点数が飛び抜けて上にあるのがわかります。

他の二つは重なっていて、ほぼ同じような点数です。

こちらのスコアは偏差値ではなく、Percentile (パーセンタイル、%)を使います。

説明が長くなってしまうので簡単にすると、

自分より下が何%なのか表していると思ってください。

25%の人は下に25%、上には75%も人がいるのですが、

それでも全米平均の75%の人よりも高いスコアを取っているという事です。

 

f:id:SiliconValley:20180611131458j:plain

 

こちらの上の図も先ほどと同様にSATスコアを

カリフォルニア州、全米と比較したもの。作文と全ての教科の平均です。

ここでもパロアルトの中では25%に位置づけされている人が、

全米平均では上の方、75%の人よりもいい点数を取っています。

 

一番下の図は人種ごとにテストスコアを分析したものです。

英語の読解、作文、数学ともにアジア人がトップです。

続いてOther・その他の人種。ハーフの人もここに入っていると思います。

次いで白人、ヒスパニック、黒人の順です。

この構図はお馴染みですね。どこに行っても大抵アジア人のスコアが高いです。

 

パロアルトの学力は高く、特に数学が強いという事がデータで裏付けられました。

やはりここは理系の聖地なのですね。

シリコンバレーの実情が少し垣間見れたかと思います。

 

 

 

Math Flow Chart・実力別の数学コース

シリコンバレーでは子供のSTEM教育(Science, Technology, Engineering, Mathmatics、いわゆる理系教育)に親達の物凄い情熱が注がれています。

特に自分の子供の教育となるとそれはそれは熱心な、

気迫と狂気に満ちた親たちが沢山です。良い意味で。

理系分野に関してはお父さん比率が高いです。

子供を少しでも高いレベルに押し上げたい親と

それに反対する学校とのせめぎ合いがあり、

数学の履修コースに関するルールは毎年変更されています。

 

数学は個人差が大きい科目のひとつなので、全体授業ではなく、

小さくグループ分けしてレベル別に授業を受けさせて行くのが基本。

 

スタートは早く、キンダーから数学の計算が始まり、すぐに二桁の計算へ進みます。

でも、その後、同じような内容を繰り返し何年も教え、

小学校のうちは大して難しい事をさせずに終わります。

担任の先生がクラスをひとまとめにして教え、

進んでいる子には違うプリントを渡したり、多く課題を与えて対応しています。

遅れている子は専門の先生と一緒に個別授業をする事があります。

個人的主観では小学校三年生くらいから中学までは

日本の算数の方がレベルが高いです。

日本の子は九九を駆使するので実力に差がつくのだと思います。

 

パロアルトでは中学の最終学年からようやく数学のコースが実力別に分かれてきます。

近隣の都市では小学校からガンガンとコース分けをしているのに、

パロアルトは中学から。それも2つだけ。

うちの子の学校は7〜8割くらいの子が上のコースに振り分けられるようです。

 

それではとっても理系な人たちはどうするのかと言うと、

学年を飛ばして上の学年の授業を取らせます。

昔は希望者がガンガンと数学を飛ばして、

2学年くらい上のクラスを取る事が容易にできました。

中学生なのに数学だけ高校に取りに行くとか、

高校生が朝だけカレッジに行くとかしてたのです。

小学校三年生あたりで飛ばしておくとあとが楽だとか親達は話をしていたものです。

 

最近では学校が数学を飛ばす事はおおっぴらにしなくなりましたが、

制度としては残っています。

中学の6thグレードの終わりに先生の指定した子、

あるいは親がものすごく学校にプッシュして希望した子のみに

ひっそりとSkip Math Testというテストを行います。

そのテストは7thグレードで習うの数学の内容で、一定以上の点数を取れば合格。

7thを飛ばして翌年は8thグレードのクラスが受けられます。

うちはテストの案内をもらいましたが、学校以外で一切勉強をさせておらず、

いい点数が取れる訳もないので受けませんでした。

案内をもらったのはクラスで3名(5%くらい)の子供達だったそうです。

 

上の子の時は、先生が親達全員に制度の説明をし、

希望者は誰でも受けられたのですが、ここ数年で明らかに厳しくなりました。

このテストの合格率も学校側の判断なので年々低くなっています。

 

それでも数学に命を賭けた親達は、なんだかんだと直談判をし、

あの手この手でそれぞれの時期に数学を飛ばす努力をしています。

ちなみに中国人ネットワークでは、

スキップテストには落ちたけど、まだ上のクラスを取らせたいという趣旨の

直談判用のサンプルメールが出回っていて、それを使ってごねるそうです。

担任がダメなら数学の先生、あるいは副校長、校長先生、

さらにはディストリクトオフィスに直談判してスキップさせようとする親もいます。

 

高校になるとコースが更に分かれ

上のコースは4年目にカレッジレベルのAPコースに進むようにできています。

これがなかなか高いレベルで、教えている先生でもわかっていない人が出る始末。

実際に高校では上のレーンから下に下げる生徒が沢山出て、

下のクラスに入りきれなくなる現象も起きます。

小さい時に無理して子供に上のコースを取らせると後が大変。

 

参考までにフローチャートと呼ばれるコースリストを載せます。

f:id:SiliconValley:20180609153224j:plain

これが来年2018−19年のコース。

 

ちょっとわかりづらいですが、下の方に四角で囲まれているのがコース図。

上が簡単なコース、下が難しいコースです。

一年にひとつずつ右の四角に進みますので、

簡単なレーンを選んだ人は最後まで終わらないで卒業する事になります。

毎年少しずつ変更があり、数年前まで5つのレベル分けだったのが、今年は4つ、

来年から3つに減りました。

 

今年から一番上のコースを推奨しなくなったようで、

Typical Pathway(みんながよく取るコース)という表記をつけて下に誘導しています。

 

少し前から先生が来年はどのレベルのコースに行くかを推薦するようになり、

そこよりも下げる事は簡単に許可されますが、上げるのは難しくなりました。

学年を飛ばして上のコースを取った子は、

常にいい成績を取っていないと資格を失い下のクラスに落とされます。

数学だけではなく、理科も同じです。

  

アメリカではサマーキャンプで勉強をしてくると、

その分をクレジットとして取り扱ってくれる学校が多い中、

パロアルトは近所のカレッジ以外のコースは認めてくれません。

逆に学校の授業についていけない子達に関しては

Bridgeと呼ばれる補習が夏休みに用意されます。

 

また学年の低いうちから難易度の高いAPコースを取る事は反対され、

登録すると、学校が勝手に取り消してしまうという事態が発生していました。

能力のある子には可能な事なはずです。

親が強制して無理やり子供に取らせるケースを危惧してか、

APコースは一年に2つまでというルールも作られました。

ただし、来年は校長先生が変わるので、2つ以上でも見逃されているようで・・・。

終始一貫されなかったので、

去年までのルール中に在学していた優秀な生徒には不幸な事になってしまいました。

 

大学受験にどれだけ難関なクラスで勉強してきたかというのは大切な要素で、

APレベルをいくつ終わらせるかがひとつの目安となるのです。

 

学校が上のレベルを取ろうとすると反対する背景には

プレッシャーをかけすぎる親から子供を守ろうという姿勢があります。

 

無理して上のコースを取り、いい成績が出ないと、

こちらの親は先生に直接連絡を取り面談を申し込みます。

特に海外から仕事で来ている親たちは

自国でトップクラスの成績を取って来た自負があるので、

自分の子供も成績優秀でないと満足がいきません。

どこからテスト問題を出すのか聞き出そうとする親や教え方が悪いと直訴する親、

授業を観覧する親、それぞれに対応する先生も大変です。

成績が発表になる直前から休みを取り、

一切連絡が取れなくなる先生も出るくらいです。

 

数学の能力が高いと思われる子には親が何もしなくても

先生が家に電話をかけてスキップテストを受けないかと提案したり、

我が家のパターンのように招待状を送ったりして対応しているはずなのですが。

 

学校側と親たちのせめぎ合いはまだまだ続くので

下の子が高校に上がるまでにはまたさらに履修ルールが変わるんだろうな。。。