ちょっと強引でびっくりしたローカルニュース

来年度からイーストパロアルトの子供達を運ぶスクールバスが、

シティの半分の学校しか周ならくなるそうです。

バスが通らなくなる学校に通っている子供達は

転校するか、自分たちの足で通学する必要があり、

さらにその学校は

来年度以降、イーストパロアルトからの学生をとらない事になりました。

 

パロアルトのすぐお隣りがイーストパロアルトというとっても治安の悪かった場所。

フェイスブックのおかげもあって大分治安は改善されてきましたが、

教育の方はまだまだ。公立学校はあるけれど、

パロアルトの9割以上の学生がクリアしている

国の英語や数学の基準に満ちているのは数パーセントの学生しかいないそうです。

 

ザッカーバーグの奥さんやスティーブ・ジョブズの奥さんが巨額の投資をしたり、

こちらからも様々なボランティアをしている人が色々と頑張っていますが、

学校が崩壊しているという表現を使っていい状況だと思います。

 

そのイーストパロアルトに住んでいる子供達を

同じ自治体のサンマテオカウンティは一部越境した学校に受け入れています。

パロアルトは違う自治体ですが、全体の数パーセントのみ受け入れ続けてきました。

それぞれの学校にバラけていたので、小学校では1学年に数名くらい。

高校になるともう少しまとまった人数となり、

時にはグループを作って問題を起こしています。

今回対象になる家族は50家族くらいだそうです。

 

廃止の理由は2つ。

1、バスの長い運転時間を改善する事。

2、子供達をまとめて孤立感を減らす事。

 

1、隣のシティからと言っても1台(?)のバスが

15校くらい回らなくてはいけないので、

学校によっては子供達は一時間くらい早く着いてしまうし、

帰りのバスを待つ時間も長い。

 

小学校の校長先生は大抵彼らは朝食を摂らずに来るのを不憫がって、

朝自分の部屋に彼らを招き入れて朝食を与えていました。

(この校長先生はこれまで私が会った中でもダントツに素晴らしい人。

一度会ったら顔を覚える。生徒の名前はもちろん、親の名前も極力覚える。おしゃれ。

仕事もできるし評判もいい。長い事校長先生を務めた後、

ゲイのパートナー(夫)の転勤と共に他州へ引っ越してしまいました。)

 

2、やはり孤立してしまいます。

子供はそれぞれですが、どうしても個性や学力など違いが大きい。

恐ろしく乱暴なキンダーの子がいた事もあります。

パーティーに呼んでも来ない子も多いですし、

プレイデイトをするにも地理的な問題から他より少なくなりがち。

うちの子は二人とも小さい時の仲良しがイーストパロアルトの子でした。

どちらもラテン系だったのですが、外見が似てるからかずっと一緒にいました。

こちらの先生は仲のいい子を次の年も同じクラスにするので、

二人ともずっとイーストパロアルトの子と同じクラスでしたが、上の子は途中で転校、

下の子の仲良しの子はマウンテンビューへ引っ越しました。

その理由はラテン系が多くてもっと馴染めるから。その子のおじいちゃんは白人で、

小さい頃からガールスカウトやスポーツ、ボランティアなど

こちらの子が普通にやる事を普通にやってきましたが、やっぱり馴染めなかったそう。

お母さんは半分白人でアメリカ育ちなので、

私なんかよりずっと溶け込んでいると思ったのですが。

 

この問題は数年前から議題に上がっていたそうで、

サンマテオカウンティにパロアルトの生徒を受け入れてもらえないか

かけあって断られた経緯もあるそうです。

 

対象者には手紙で通知が行きました。

”転校させるか、自分で子供達を送り迎えして下さい”という内容です。

 

ローカルニュースにはもちろん

それに対して怒っている人や困っている人などの反応が出ています。

矛盾点もありますし、多くの人が気付かない間に決定したので、

それに対する問題を指摘している人も。

 

しかし、きちんとした議論と手続きを踏んで決定したものは、

なんの猶予もなくその通りに実行されます。これはこちらは厳しい。

 

締めくくりは

2021年の終わりに新しいこのプログラムの見直し協議が行われる。

 

なんだかこう言われるとぐうの音も出ない感じ。

見捨てられたわけじゃないけど、2年先の話です。

 

今回は自分の家族に直接関係した話ではないけど、

ちょっと強引で驚きました。と同時にアメリカらしいやり方だと感じています。

 

 

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