アメリカの大学受験・・・受験で見られること

アメリカの大学の合否判定は非常に複雑でわかりづらいです。

それって裏口入学って言わないの?みたいな事も横行しているようです。

(あ、もちろん合法です。)

日本のようにテストスコアで判定できればスッキリするし、

対策の立て方もはっきりするんですけどね。

学校によって重要視するポイントも違うので、それぞれ試験対策が変わってきますし、

何が正解で、何がいいのかというのは最後までわかりません。

 

ここでは一般に言われるカレッジが重要視する事を羅列してみます。

 

難関コースでの成績

学校の一般的な成績(GPAと言われる数字で表されます)

SATやACTと言った大学入試用の共通テストの成績

生徒が履修している教科の難易度(アメリカの学校のコースは難易度が結構分かれていて

個人の裁量で色々と選択できます。)

入試用のエッセイ(作文)

学校のカウンセラーからの推薦状の内容

先生からの推薦状の内容

クラスランク(成績別や難易度別に分けている学校がある)

受験生の大学や勉強に対する興味

課外活動

APやバカロレアなどの難関テストの点数

面談結果

職歴(ある人のみ)

ボランティア

 

などなど。

 

その他、親族や兄弟がその大学の出身者だと特別な入学枠があり有利です。

 

高額の寄付者ももちろん大歓迎です。

これは10万円、20万円の桁ではありません。

それより0が2つ以上つくといいのではないかと思います。

噂ではスタジアムを寄付したけど、

親族全員を有名大学に入れられなかった人がいるとか。

 

テストスコアや成績などはつまり勉強すればいい訳です。

しかし、この成績は評価の3割分くらいにしかならないと言われています。

 

残りは課外活動やエッセイなど不明瞭な部分です。

人種のバランスなどもあり、受験者の少ない黒人やラテン系は合格率がいいとの話。

白人が半分くらいの大学が多いので、一番割りが悪いのはアジア系と言われています。

ただでさえスコアが高いアジア系枠の中で争わなくてはならない上に、

中国やインドからの受験生の増加率がすごいのです。

ハーバード大学に合格するためにアジア系は何十点もスコアを高く取らなくてはならず

人種差別だと訴訟が起きていますね。

また毎年、満点のパーフェクトスコアなのに軒並み大学を落ちる子の噂を聞きます。

 

バランスの取れた人間が好まれるのはわかりますが、

とにかく合格の判断は不明瞭です。

 

上記の”先生からの推薦状”ですが、少しでもいい推薦状を取るための戦いがあります。

だいたい二人の先生からの推薦状が必要で、

うちの子の学校は一人はもう担当の先生が決められています。

もう一人の先生は理系なら数学や理科の先生からもらうのが理想。

高校には有名な先生もいるので、特定の先生に希望が殺到しがち。

先生によっては何人までと上限を作るので早いうちからコネを作ったり、

直接交渉に出る親もいます。

基本は子供達が確かジュニアの終わり頃に先生に依頼を出す仕組み。

要領のいい子は相性のいい先生を早めに抑えます。

まあ焦らなくても最後には誰かが書いてくれので

推薦状がないという事にはなりません。

 

また課外活動などのコーチや有名人から推薦状をもらって送る人も当然沢山います。

この辺りもグレーゾーンなのですが、

特に強力な推薦状でないのであれば無理して沢山送りつける必要はないと思います。

大学によっては必要以上に送らないでくれと明記している所もありますし、

受ける学校のカラーによるんでしょうね。

 

”受験生の大学への興味”は学校説明会やカレッジツアー、

大学主催のイベントへの参加する事でアピールできます。

早い時期にウェブサイトにアクセスしてニュースレターに登録すると

定期的にカレッジから案内メールが送られてきます。

そのメールのリンクを

どれだけクリックしてウェブサイトを見たかまで調べる調査会社がいるそうです。

またフェイスブックの”いいね”ボタンを押して

カレッジの情報を集める事も大事らしいです。我が子はまったく無関心ですがね。

 

”課外活動”と一言ありますが、これはかなり大事です。

例えば学校のクラブで何をやっていて、どのレベルなのか。

マスクラブやロボティクスなどパロアルト高校は全米レベルまで行くのですが、

そういう活動はすごくプラスです。

スポーツでも優秀な子には直接カレッジからスカウトの声がかかります。

学校でやっていても、学校外の団体でやっていても

州レベル以上の成績を収めていれば願書に堂々と記入できます。

音楽で国際コンクールに出るような子は、音楽大学でなくてもウェルカム。

どんな分野でも秀でた人は受験に有利なので、

シリコンバレーでは親たちが躍起になって小さい時から英才教育を施しています。

これはこれで別のブログができるほど、壮絶な物語が沢山!

どこの大学からも声がかからなかった人は

積極的に自分のビデオなどを送り優秀さをアピールします。

 

”面談”というのも黙っていたら誰も何も言ってきません。

親切な大学は案内をくれますが、それも自分から予約を入れに行くのが普通です。

こちらでは言われてもいないのに、

受験生自らカレッジに連絡して面談を申し込んだり、

卒業生に会ってもらったりして自分をアピールしています。

子供の友達のお父さんやお母さんはこの面接官のボランティアをやっています。

是非ともうちの子と面談をしていいリポートを大学へ送って欲しかったのですが、

いずれも有名校すぎてチャレンジできるレベルではありませんでした。残念!

全員がやっている訳ではありませんが、やっている子は有利だと言われています。

 

雑誌に書いてあった事ですが、

親の資産情報も参考にする所があるようです。

年間5万ドル以上かかる授業料を払えるかどうかの判断材料にするために

税金の情報や家の資産価値などを見るそうです。

実際、我が子のアプリケーションでも大学によっては

持っている車の年式やタイプ、ローンの状況、預貯金額などを入力させられました。

 

その他、受験生のフェイスブックやインスタグラム、

ウェブサイトなどもリサーチする事があるそうです。

親だって見られる可能性はありそうですね。

 

大学によって大事なものは違いますので一概には言えませんが、

公立大学は割と事務的でGPAなどが大きな判断材料。

私立はもっとじっくり時間をかける所が多いようです。

エッセイが大事と言われていますが、

これってつまりは成績以外の要素で変わるよ〜不明瞭だよ〜って意味だと思ってます。