アメリカの大学受験・・・まずはざっと大学を分類

アメリカで大学を受験する。

これほど壮大なテーマが過去にあったでしょうか?

シリコンバレーに越して来てからすぐに意識した大学受験ですが、

いまだに世界が広すぎて理解できずにいます。

 

そうこうしてる間に上の子が受験の年を迎え

間も無く願書を提出し終える最終段階に入ってしまいました。

多くの大学が1月1日締め切りなのです。

締め切りギリギリで動く子供は今必死!

 

多種多様すぎてちっとも理解できなかったこの分野について

いくつかの分野に分けて少しずつ紹介していこうと思います。

 

まずは一口に”大学”と呼んでいる学校ですが、

アメリカには5千校ほど存在します。

(公式な統計は2005年のもの、現在では5千を超えているようです。)

それぞれが個性的なのはいうまでもなく、規模もけっこう大きいです。

日本と大きく違うのは、基本的に学生は大学内あるいは近辺に住んで、

24時間をそこで過ごすという事。

学校がただ授業を受けに行く場所なだけではなく、

生活をする場でもあるという事です。

辺りには何もない荒野にポツンと大学があって、

その中には小さな都市が存在していると呼べるような場所もあるのです。

 

日本で私は自宅から大学に通い、自分が特に少数派だとは思いませんでしたが、

アメリカの場合、大学生は家の外に出て、大学の寮に入るのが多数派です。

だから大学選びも偏差値で決めるのではなく、

文化や学校のカラーのようなものも大切になってきます。

ウォーリーを探せじゃないですけど、

自分に合った学校を探すのは本当に大変な事です。

 

まず大きく分けると

公立校と私立校。さらに営利校と非営利校があります。

 

4年制と2年制があり、その他に大学院があります。

4年制の方が2年制よりもいいのかというとそんな事はなく、

2年制カレッジで超優秀な学校がいくつもあり、

多くの学生がハーバードのような有名校に編入していきます。

 

我が子のように将来への意識が未熟な子は、まずは2年制カレッジで

十分成長してから4年制へ編入するという手も向いています。

 

公立校には国立と州立があります。

 

国立は軍事学校の12校。

日本人にはおおよそ馴染みがありませんが、ここに通いながらお給料をもらえますし、

ここから有名大学に有利に編入する人もいますので、

アメリカ人にとっては重要な選択肢のひとつだと言えます。

 

州立大学は各州にあります。

カリフォルニアは有名なUC大学。UCLAやUCバークレーは難関校です。

さらにその下にはState University・ステートユニバーシティ

Community College・コミュニティカレッジがあります。

コミュニティカレッジは希望すれば誰でも入学する事ができ、

社会人や主婦、日本からの留学生も多いです。

アメリカでは誰でも通おうと思えば大学に通える訳です。

 

公立校は地域と密着していますので、州内に住む人間は学費が安く設定されています。

またELC (Local Path)と言って

カリフォルニアの高校でトップ9%以内に入る成績をおさめれば、

UCのどこかしらの学校に入れる事が保証されています。

そして確かトップ30%がステートユニバーシティへの保証。

これらの生徒へは学校から秋か冬くらいに連絡が事前に来ます。

 

またコミュニティカレッジできちんとした成績をおさめれば、

UCのトップを除く6校に保証つきで編入できる仕組みもあり、

15%ほどの学生がこの制度を利用してUCに編入していくそうです。

 

大学は学費が高いので、コミュニティカレッジから編入すると

最初の2年分安くあげられるというメリットがあります。

UC以外の私立校へ編入する人も多いです。

 

私立大学はほんとうに多種多様です。

有名なのは比較的規模の大きな総合大学。

規模が小さいとリベラルアーツ校と呼ばれ、ここを熱心に推薦する人も多いです。

さらに二年生のジュニア・カレッジ、

医学やアートなどの専門大学、

宗教に特化した大学や黒人中心の大学、学校ごとに得意分野も様々です。

 

シリコンバレーだったら有名なのはまずスタンフォード大学。

パロアルト大学という小さな大学もあって、心理学などが有名。

ちょっと前にタイムマガジンの表紙を飾った女性

(米最高裁判事候補による性暴力を議会で告発した人)は

この大学で教鞭をとっていました。

 

富裕層には公立に対する抵抗?があって、私立を優遇する風潮も感じますが、

我が家は公立も私立も両方受験しています。